【血圧の正常値とは】年齢別の目安、高血圧・低血圧のリスクと改善策を解説

【血圧の正常値とは】年齢別の目安、高血圧・低血圧のリスクと改善策を解説
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「健康診断で血圧を測るけど、正常値って一体いくつ?」「高血圧ってよく聞くけど、具体的に何が問題なの?」血圧は、私たちの健康状態を知るための重要なバロメーター。この記事では、血圧の基礎知識から、年齢別の正常値、高血圧・低血圧が引き起こすリスク、そして今日から実践できる改善策まで、専門家監修のもと徹底解説します。あなたの血圧、本当に大丈夫?一緒に確認してみましょう!

目次

はじめに:血圧とは?

血圧とは、心臓から送り出された血液が血管の壁を押す圧力のことです。心臓はポンプのように収縮と拡張を繰り返し、血液を全身に送り出しています。この時、血管には常に圧力がかかっています。

血圧測定の重要性

血圧を定期的に測定することは、自分の健康状態を知る上で非常に重要です。特に、高血圧は「サイレントキラー」とも呼ばれ、自覚症状がないまま進行し、脳卒中や心筋梗塞などの命に関わる病気を引き起こす可能性があります。健康診断や家庭での血圧測定を通じて、早期発見・早期対策を心がけましょう。

高血圧・低血圧の簡単な紹介

  • 高血圧: 血圧が正常値よりも高い状態。放置すると血管が傷つき、様々な病気のリスクが高まります。
  • 低血圧: 血圧が正常値よりも低い状態。めまいや立ちくらみなどの症状が現れることがあります。

血圧の基礎知識

収縮期血圧(最高血圧)と拡張期血圧(最低血圧)

血圧には、収縮期血圧(最高血圧)と拡張期血圧(最低血圧)の2つの値があります。

  • 収縮期血圧(最高血圧): 心臓が収縮して血液を送り出す時の圧力。
  • 拡張期血圧(最低血圧): 心臓が拡張して血液を取り込む時の圧力。

血圧の単位(mmHg)

血圧の単位はmmHg(ミリメートル水銀柱)で表されます。これは、水銀柱を何ミリメートル押し上げる圧力かを示しています。

血圧が変動する要因

血圧は、様々な要因によって変動します。

  • 年齢: 一般的に、年齢とともに血圧は上昇する傾向があります。
  • 性別: 若年~中年期では男性の方が高い傾向がありますが、更年期以降は女性も上昇します。
  • 時間帯: 通常、朝に高く、夜に低くなる傾向があります。
  • 季節: 冬に高く、夏に低くなる傾向があります。
  • ストレス: ストレスを感じると、交感神経が刺激され、血圧が上昇します。
  • 運動: 運動中は血圧が上昇しますが、継続的な運動は血圧を下げる効果があります。
  • 食事: 塩分の多い食事は血圧を上昇させます。
  • その他: 喫煙、飲酒、肥満なども血圧に影響を与えます。

【年齢別】血圧の正常値一覧表

血圧の正常値は、年齢によって異なります。日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2019」では、以下の表のように定義されています。

年齢診察室血圧(mmHg)家庭血圧(mmHg)
18歳~140/90未満135/85未満
正常血圧120/80未満115/75未満
正常高値血圧120-129/80未満115-124/75未満
高値血圧130-139/80-89125-134/75-84

正常値から外れるとどうなるか?

  • 高血圧: 放置すると、動脈硬化が進み、脳卒中、心筋梗塞、腎臓病などのリスクが高まります。
  • 低血圧: めまい、立ちくらみ、倦怠感などの症状が現れることがあります。

高血圧とは?

高血圧の定義と診断基準

高血圧は、診察室での血圧測定で、収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90mmHg以上の場合に診断されます。家庭での血圧測定では、収縮期血圧が135mmHg以上、または拡張期血圧が85mmHg以上の場合に高血圧と診断されます。

高血圧の原因

高血圧の原因は、大きく分けて本態性高血圧と二次性高血圧の2つがあります。

  • 本態性高血圧: 原因が特定できない高血圧。日本人の高血圧の約9割がこれに該当します。遺伝的要因や生活習慣(塩分の過剰摂取、肥満、運動不足、ストレス、喫煙、過度の飲酒など)が複合的に関与していると考えられています。
  • 二次性高血圧: 特定の病気や薬の副作用などが原因で起こる高血圧。原因となる病気には、腎臓病、内分泌疾患(甲状腺機能亢進症、原発性アルドステロン症など)、睡眠時無呼吸症候群などがあります。

高血圧が引き起こす病気

高血圧は、血管に常に高い圧力がかかり続ける状態です。これにより、血管が傷つき、動脈硬化が進み、様々な病気を引き起こすリスクが高まります。

  • 脳卒中: 脳の血管が詰まったり破れたりする病気。
  • 心筋梗塞: 心臓の血管が詰まり、心筋が壊死する病気。
  • 心不全: 心臓のポンプ機能が低下し、全身に十分な血液を送れなくなる病気。
  • 腎臓病: 腎臓の血管が傷つき、腎機能が低下する病気。
  • 大動脈瘤: 大動脈の一部がこぶのように膨らむ病気。破裂すると命に関わることもあります。
  • 末梢動脈疾患: 足などの末梢の血管が狭くなったり詰まったりする病気。

高血圧の症状

高血圧は、ほとんどの場合、自覚症状がありません。そのため、「サイレントキラー(沈黙の殺人者)」とも呼ばれています。しかし、血圧が非常に高い場合(重症高血圧)には、頭痛、めまい、吐き気、動悸などの症状が現れることがあります。

高血圧の治療

高血圧の治療は、生活習慣の改善と薬物療法が基本となります。

  • 生活習慣の改善:
    • 食事療法: 減塩(1日6g未満)、カリウム摂取(野菜、果物)、食物繊維摂取(野菜、海藻、きのこ)
    • 運動療法: 有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、水泳など)を1日30分以上、週3回以上
    • その他: 禁煙、節酒、体重管理、ストレスマネジメント
  • 薬物療法: 生活習慣の改善だけでは血圧が十分に下がらない場合、医師の指示のもと、降圧薬を服用します。降圧薬には、様々な種類があり、患者さんの状態に合わせて適切な薬が処方されます。

低血圧とは?

低血圧の定義と診断基準

低血圧の明確な診断基準はありませんが、一般的に、収縮期血圧が100mmHg以下の場合を低血圧とすることが多いです。

低血圧の原因

低血圧の原因は、大きく分けて本態性低血圧と症候性低血圧、起立性低血圧の3つがあります。

  • 本態性低血圧: 原因が特定できない低血圧。体質的なものが多く、特に若い女性に多く見られます。
  • 症候性低血圧: 病気や薬の副作用などが原因で起こる低血圧。原因となる病気には、心臓病、内分泌疾患(アジソン病など)、神経疾患などがあります。
  • 起立性低血圧: 立ち上がった時に血圧が急激に低下し、めまいや立ちくらみを起こすもの。自律神経の機能障害や脱水などが原因で起こります。

低血圧が引き起こす症状

低血圧の主な症状は、以下の通りです。

  • めまい、立ちくらみ
  • 全身倦怠感、疲労感
  • 頭痛、頭重感
  • 動悸、息切れ
  • 吐き気、食欲不振
  • 失神

低血圧の治療

低血圧の治療は、原因によって異なります。

  • 本態性低血圧: 症状が軽度であれば、特に治療は必要ありません。症状が強い場合は、生活習慣の改善(規則正しい生活、十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動など)や、薬物療法(昇圧薬など)が行われることがあります。
  • 症候性低血圧: 原因となっている病気の治療が優先されます。
  • 起立性低血圧: 生活習慣の改善(ゆっくり立ち上がる、水分補給、弾性ストッキングの着用など)や、薬物療法が行われることがあります。

今日からできる!血圧改善のための生活習慣

血圧を改善するためには、日々の生活習慣を見直すことが大切です。

食事

  • 減塩: 塩分の摂りすぎは、血圧上昇の大きな原因です。1日の塩分摂取量を6g未満に抑えましょう。
    • 加工食品(インスタント食品、レトルト食品、漬物など)の摂取を控える
    • 調味料(醤油、味噌、ソースなど)の使用量を減らす
    • 外食の頻度を減らす
    • 薄味に慣れる(出汁や香辛料を活用する)
  • カリウム摂取: カリウムは、体内の余分なナトリウムを排出し、血圧を下げる効果があります。野菜、果物、海藻、豆類などに多く含まれています。
    • 野菜、果物を積極的に食べる(特に、バナナ、アボカド、ほうれん草、トマトなど)
    • 海藻、豆類を食事に取り入れる
  • 食物繊維摂取: 食物繊維は、血圧を下げるだけでなく、血糖値やコレステロール値の改善にも役立ちます。野菜、海藻、きのこ、豆類などに多く含まれています。
    • 野菜、海藻、きのこを毎食食べる
    • 主食を玄米や雑穀米にする

運動

  • 有酸素運動: ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなど、心拍数を上げ、全身の血行を良くする運動は、血圧を下げる効果があります。1日30分以上、週3回以上を目安に行いましょう。
  • 筋力トレーニング: 筋肉を鍛えることで、基礎代謝が上がり、血圧が下がりやすくなります。スクワットや腕立て伏せなど、自宅でできる簡単なトレーニングから始めましょう。

睡眠

  • 質の良い睡眠を確保: 睡眠不足は、血圧を上昇させる原因となります。毎日、十分な睡眠時間を確保し、質の良い睡眠をとるように心がけましょう。
    • 寝る前にカフェインやアルコールを摂取しない
    • 寝室を暗く、静かで、快適な温度に保つ
    • 寝る前にスマートフォンやパソコンの使用を控える
    • 毎日同じ時間に寝起きする

ストレス

  • ストレスマネジメント: ストレスは、血圧を上昇させる大きな要因です。自分なりのストレス解消法を見つけ、ストレスを溜め込まないようにしましょう。
    • 趣味やリラクゼーション(音楽鑑賞、読書、入浴など)を楽しむ
    • 友人や家族と話す
    • 瞑想やヨガを行う
    • 十分な休息をとる

その他

  • 禁煙: 喫煙は、血管を収縮させ、血圧を上昇させます。また、動脈硬化を促進し、様々な病気のリスクを高めます。
  • 節酒: 過度の飲酒は、血圧を上昇させます。適度な飲酒量(1日あたり、ビールなら中瓶1本、日本酒なら1合、ワインならグラス2杯程度)を守りましょう。
  • 体重管理: 肥満は、高血圧の大きな原因です。適正体重を維持するように心がけましょう。

血圧測定の正しい方法

血圧計の種類

血圧計には、主に以下の3つの種類があります。

  • 上腕式血圧計: 上腕にカフ(腕帯)を巻いて測定するタイプ。最も一般的で、正確な測定ができます。
  • 手首式血圧計: 手首に巻いて測定するタイプ。コンパクトで持ち運びしやすいですが、測定姿勢によっては誤差が出やすいので注意が必要です。
  • 指式血圧計: 指に装着して測定するタイプ。手軽に測定できますが、精度は他のタイプに比べて劣ります。

測定のタイミング

血圧は1日のうちでも変動するため、毎日同じ時間に測定することが大切です。一般的には、以下のタイミングでの測定が推奨されています。

  • :
    • 起床後1時間以内
    • 排尿後
    • 朝食前
    • 服薬前(降圧薬を服用している場合)
  • :
    • 就寝前
    • 入浴後や飲酒後は避ける

測定時の注意点

正しい血圧測定のためには、以下の点に注意しましょう。

  • リラックスした状態: 測定前に5分以上安静にする。
  • 正しい姿勢:
    • 椅子に座って測定する場合:背もたれに寄りかかり、足を組まずに床につける。
    • カフ(腕帯)の位置:心臓の高さに合わせる(上腕式の場合は、肘の内側の1~2cm上にカフの下端がくるように巻く)。
  • 会話をしない: 測定中は話さない。
  • 測定記録をつける: 測定結果を記録し、血圧の変動を把握する。

血圧に関するQ&A

Q1. 血圧の薬は一生飲み続ける必要がありますか?

A1. 必ずしもそうとは限りません。生活習慣の改善によって血圧が正常値まで下がり、安定すれば、医師の判断のもと、薬を減量したり中止したりできる場合があります。しかし、自己判断で薬を中止するのは非常に危険です。必ず医師の指示に従ってください。

Q2. 血圧が高いと妊娠しにくいですか?

A2. 高血圧が直接的に不妊の原因となるわけではありません。しかし、高血圧は妊娠高血圧症候群などのリスクを高めるため、妊娠を希望する場合は、事前に血圧をコントロールしておくことが大切です。

Q3. 血圧は低ければ低いほど良いのですか?

A3. いいえ、低すぎるのも問題です。低血圧によって、めまい、立ちくらみ、倦怠感などの症状が現れることがあります。

Q4. 血圧を下げる食べ物はありますか?

A4. 特定の食べ物を食べただけで血圧が劇的に下がるわけではありませんが、カリウムを多く含む野菜や果物、食物繊維を多く含む食品、減塩を意識した食事は、血圧を下げるのに役立ちます。

Q5. 血圧計の数値が、病院で測るのと家で測るのとで違うのはなぜですか?

A5. 病院では、緊張や白衣高血圧(病院で測ると血圧が高くなる現象)によって、血圧が高く測定されることがあります。一方、家庭ではリラックスした状態で測定できるため、血圧が低く測定されることがあります。どちらの数値も重要ですが、家庭での血圧測定は、日々の血圧の変動を把握するのに役立ちます。

Q6. 若くても高血圧になりますか?

A6. はい、なります。近年、食生活の乱れや運動不足などにより、若い世代でも高血圧になる人が増えています。

Q7. サウナや温泉は血圧に影響しますか?

A7. サウナや温泉は、一時的に血圧を下げることがありますが、急激な温度変化は血圧を変動させ、心臓に負担をかける可能性があります。高血圧や心臓病の人は、医師に相談してから利用するようにしましょう。

Q8. 血圧を下げるツボはありますか?

A8. いくつかのツボが血圧降下に効果があると言われていますが、医学的な根拠は十分ではありません。ツボ押しはリラクゼーション効果も期待できるため、補助的な手段として試してみるのは良いでしょう。

血圧に関する最新情報

  • 血圧サージ対策: 血圧サージ(起床時に血圧が急上昇する現象)は、脳卒中や心筋梗塞のリスクを高めることが知られています。
  • 最新の研究では、就寝前の降圧薬服用が血圧サージの抑制に効果があることが示されています。(医師の判断が必要です)
  • 家庭血圧測定の重要性:家庭血圧測定は、高血圧の早期発見、治療効果の確認、白衣高血圧や仮面高血圧(家庭での血圧が高い現象)の診断に役立ちます。
  • ウェアラブル血圧計:近年、腕時計型など、24時間血圧を連続測定できるウェアラブル血圧計が登場しています。これにより、より詳細な血圧変動の把握が可能になり、個別化医療への応用が期待されています。 * DASH食:高血圧予防・改善のための食事療法として、「DASH食(Dietary Approaches to Stop Hypertension)」が注目されています。DASH食は、野菜、果物、低脂肪乳製品、全粒穀物を積極的に摂取し、飽和脂肪酸、コレステロール、赤身肉、甘いものを控える食事法です。

まとめ

血圧は、健康のバロメーター。正常値を維持し、高血圧・低血圧を予防することは、健康寿命を延ばすために非常に大切です。この記事で紹介した情報を参考に、今日から血圧改善のための生活習慣を実践してみましょう。もし、血圧について気になることがあれば、自己判断せず、必ず医師に相談してください。

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